日本語版Mini-Mental State Examination-Ainoの重症度判別基準
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概要
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Folstein, M. F.(1975)らが開発した簡易な認知機能検査であるMini-Mental State Examination(MMSE)は,臨床的有用性が高く,様々な分野の認知機能検査として用いられてきている。しかし,原版及び既に訳出されている日本語版ともに,重症度の判別基準は,まだ示されていない。そこで,今回,われわれは,改変した日本語版MMSE-Aino(MMSE-A)を作成し標準化を行い,さらに,MMSE-Aに重症度判別基準を適用した。その結果,MMSE-Aの平均点±標準偏差は,重度認知障害群で4.6±4.1,中等度認知障害群で11.2±3.8,軽度認知障害群で16.9±3.5,境界域認知障害群で19.1±2.4となった。また,MMSE-Aは,HDS-R(Hasegawa Dementia Scale-Revised)及びNDS(Nishimura Dementia Scale)との併存的妥当性が非常に高いことが確認された。また,MMSE-Aの再検査信頼性もきわめて高く,高い内的整合性と高い信頼性をもっていることが確認された。
- 藍野大学の論文
- 2001-03-31
著者
-
小海 宏之
藍野病院社会復帰センター
-
岡村 香織
藍野病院臨床心理科
-
吉田 祥
藍野花園病院精神科
-
朝比奈 恭子
藍野病院臨床心理
-
東 真一郎
藍野病院
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津田 清重
藍野病院
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石井 辰二
藍野病院
-
東 真一郎
藍野病院 臨床心理
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吉田 祥
藍野病院
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小海 宏之
藍野病院
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