労働権保障と発達保障論(<特集>発達保障論の諸相と課題)
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概要
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障害をもった人々に対して、発達保障論の観点に立って「働くこと」を権利として保障する実践・研究・運動は、全国障害者問題研究会の研究運動を契機に発生し発展してきた。 最初の「共同作業所づくり」として発展した「ゆたか共同作業所」の取り組みは、全障研全国大会の労働分科会で報告され検討された。共同作業所の実践を通してつくりだされた知的障害者の「発達の事実」は、全国の共通の願いをもつ関係者に共感を呼び、「共同作業所づくり」運動として全国に広がり、共同作業所全国連絡会(現 きょうされん)が結成され、今日の「きょうされん」の実践・事業(経営)運動の発展がある。 発達保障論の提起が、労働権保障の実践・研究・運動に大きく寄与していることを、初期の「共同作業所」の取り組みを振り返り、また、「きょうされん」運動の発展の現状をみることで、発達保障論の意義を確認した。そして、発達保障の基盤整備の課題について、若干の考察を行った。
- 全国障害者問題研究会の論文