「固有のニーズ」をもつ人と人権保障(<特集>障害者の人的保障と法的問題)
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概要
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現在、「障害をもつ人」に関する国際条約や「障害者総合福祉法」、「差別禁止法」が議論され立法化の日程に上ろうとしている。改めて、人権保障とその具現化である国際条約、行動計画等の国際基準の意味と内容を人権保障の歴史を踏まえて確認しておくことが必要である。また、日本の現状と対比して、人権保障における国際基準(グローバル・スタンダード)を生かし、いかなる理念、原理、原則をこれら立法にもるべきか、障害をもつ人本人や組織の参加の下に議論される必要がある。本稿は、その基本的視点を提供する。第1章、第2章では、「完全参加と平等」、人権保障の意義を確認し、第3章では、人権保障の理念、原理、原則とその具体化の方向を検討した。第4章では、「障害者」観の転換を訴え、「障害」に代えて「固有のニーズ」というとらえ方を提唱し、最後に差別禁止法・総合的社会サービス法から人権保障への発展を提起した。
- 全国障害者問題研究会の論文
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- 伊藤周平著, 保険化する社会福祉と対抗構想:「改正」された障害者・高齢者の法と社会保障・税の一体改革, 山吹書店, 判型:四六判, 総頁数:224頁, 発行年:2011, 定価1,700円+税