発達保障論をめぐる理論的問題(1):ヴィゴツキーの発達理論をめぐって
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概要
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ヴィゴツキー理論は1927年「心理学の危機の歴史的意味」,30年代の「情動にかんする学説」を契機に発展をとげ,その全体像としては,1.心理的道具による媒介理論,2.児童学的研究,3.心身一元論にもとづく「人間の心理学」を相互に関連づけながら捉えなければならない.その見地から,27年以前の著作はまだジェームズ理論を克服しきれていないこと,またヴィゴツキー理論から見たとき,「階層-段階」理論の発達論は「可逆操作」の発達を指標に段階区分をしていることから人格全体の危機的変革の時期の位置づけが弱いことを論じている.
- 全国障害者問題研究会の論文