保育士が認識している不適切な親の育児態度と子どもの問題行動 -育児支援における精神看護の役割-
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概要
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本研究の目的は, 地域におけるマルトリートメント(不適切な養育態度)の現状を知ることと,予防と早期介入における看護師の役割について検討することである.H地域A町の,子どもと母親に関わる専門職員10名を対象に,「親の不適切な子どもに対する態度」「子どもの問題と思われる行動」について,聞き取り調査を行った.その結果,発達の問題だけでなく,親の未熟さや親の孤立の問題など,親に対する精神的なケアの必要性が明らかになった.また,子どもの心理社会的発達の問題も繰り返し語られていた.現在は,まだ看護師が地域で育児支援を行う場は非常に少ないが,幼稚園で行った3回の育児相談では,平均6名が来談し,虐待予備軍と推察される母親や精神的なケアが必要な母親,医療的な助言と情報が必要な子どもなどの相談事項があった.このことから看護師と地域の子どもに関わる職域とが協働するネットワークの必要性が示唆された.
著者
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