脳性麻痺診断技術の進歩(<特集>脳性麻痺研究の到達点)
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概要
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脳性麻痺はどんなに軽度でも成長とともに二次障害が出現し、病変そのものは不変であるにもかかわらず障害の重度化を引き起こしかねない疾患である。廃用性萎縮や代用パターンができる前から筋活動を賦活し、正しい支持性を獲得するように治療していくことが必要である。そのためには、乳児期早期の診断確定前に麻痺のリスクの有無を適切に診断することが求められる。ボイタ(Vojta)は中枢性協調障害の概念を取り入れ、自発運動や神経学的所見に加えて姿勢反応の評価を利用し、リスクの程度を量的に判断できるように工夫した。筆者は乳児期早期で麻痺のリスクを疑う時にはボイタの反射性寝返りI相を実施して、1ヵ月後に姿勢反応の改善が認められない場合に、真のリスク児として本格的治療を開始することにしている。また誤診を避けるためには、自発運動と神経学的所見と姿勢反応の三者の組み合わせが必須と考えている。
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