文献からみた「ターミナルケア」の動向(人間科学編)
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概要
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死にゆく患者への対応は病院死の時代を迎えた現在医療全体の大きな課題の一つになっている。看護界に於いてはこの数年来,高度化,細分化されていく医療の中にあって,身体的側面だけでなく精神的,社会的側面へのアプローチも強調する「総合看護」の立場から「ターミナルケア」の必要性が叫ばれ,その実践報告が多くみられるようになってきた。しかしながらそれらの多くはとりあげる観点が様々で統合性に欠け,単なる個人的体験報告に終っている感がする。このことはこの種の看護に対する研究的とりくみの歴史の浅さをものがたっているように思われる。このような問題意識から過去に中西ら,梅田らによる文献研究報告がなされているが,それらはいずれもとりあげる期間,内容を限定しているために年代的推移の検討までには十分到っていない。そこで今回私達は文献をてがかりに,看護者が死にゆく患者に対する看護体験をどのような形でとりあげてきたのかを調べ,戦後の「ターミナルケア」の系譜を整理した。
- 千葉県立衛生短期大学の論文
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