「死の転帰をとった患者」を受け持った看護学生の実習指導(人間科学編)
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概要
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本報告は,死の転帰をとった肝臓癌患者を受け持った看護学生の実習指導の1例である。近年の病院死の増加ぱ,臨床で働く看護者に様々な問題を提起している。このことは,当然,看護基礎教育に対しても新たな波紋を投げかけている。この様々な問題に対して,講義,演習形式によるいくつかの取り組みが報告されている。しかし,死は臨床で学生がしばしば遭遇する出来事であるにもかかわらず,基礎教育の仕上げとも言うべき実習での取り組みは殆ど紹介されていない。患者が危篤状態になると集中的治療形態の中に取り囲こまれ,臨床実習指導教員がその場所から離されてしまい,その学習過程が明らかにされにくかったということも一因であろう。 我々は,昭和57年度成人者復学I実習において,肝臓癌末期患者の危篤状態から死の転帰をとるまでの実習指導を体験したので,ここに報告し,その学習過程,指導教員のかかわり等について若干の考察を加えたい。 本報告は,最初受け持つことに拒否的であった学生が,途中から患者に親近感を覚え,積極的に患者の看護がしたいという方向へ変わり,短期間にもかかわらず,学びの多かったものである。
- 千葉県立衛生短期大学の論文
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