セイロンベンケイソウの組織培養に関する基礎的研究(第2報) : 葉からのカルス形成の特性と培養条件の検討
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概要
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セイロンベンケイソウの葉からのカルス形成に及ぼす諸条件のうち、培養中の条件およびカルス形成の特性について詳細な検討を行った。セイロンベンケイソウのカルス形成の特性として、生重量、乾重量ともにシグモイド曲線を描くことが明らかになった。すなわち、培養開始から35日目までは緩やかな増力噸向を示し(誘導期)、以後、培養開始49日目まで急激に増加し(対数増殖期)、49日目以降横ばい状態(定常期)を呈した。頻繁に新しい培地に継代培養しても、特にカルス形成の促進には結びつかないことが明らかになった。また、葉片の由来(葉柄近傍部、中間部、先端部)および葉切片の培地に接する面の表裏にかかわらず、旺盛なカルス形成を示すことが推察された。ただし、葉の表側の組織が主に脱分化することが明らかになった。葉からのカルス形成の培養条件として25℃、明所(3000lux、16時間日長)で行うのが適当であることが示された。葉切片を液体振とう培養(120 rpm)した結果、すべてが褐変してしまったことから、カルス形成には液体振とう培養は不適当であることが示唆された
- 2001-12-30
著者
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