市販牛乳の鮮度変化について
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概要
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1.夏季においては24時間氷冷した市乳は,強い酸敗臭を有し,レダクターゼテストの判定は明らかに不良であつた。DHA-Naを0.4%以上の濃度になるように添加した後氷冷したものは24時間後も鮮度に著変が認められなかつた。2.秋季においては電気冷蔵庫中で20時間保存したものでも,レダクターゼテストの判定は明らかに不良であつた。DHA-Naを0.2%以上の濃度になるように添加した後電気冷蔵庫中に保存したものは20時間後も鮮度に著変が認められなかつた。3.冬季においては室温で20時間放置したものでも鮮度はかなりよく保持されていた。しかしそのまま放置するよりも,煮沸後放置,放置後煮沸するなどの処理を行なつた方が良好であつた。4.春季においては,20時間室温放置したものはやや不快臭を感じ飲用に供しがたいが,煮沸処理を行なつたものではそのまま放置したものより良く鮮度が保持された。冷蔵庫で放置したものは,良く鮮度が保持され冬季同様保存料の必要性は認められなかつた。(実験にあたり御指導頂きました本学泉先生,岩崎先生に深謝致します。)
- 中村学園大学の論文
- 1960-09-30