「幻触 1968年」展報告
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概要
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昨年度の学部長特別研究では、静岡の美術グループ「幻触」に焦点を当てた。「幻触」とは何か、また、それは我が国の戦後美術の流れのなかにどう位置づけられるか、などを研究したわけだが、その結果、「幻触」は、1968年に、東京のふたつの画廊で開催された「トリックス・アンド・ヴィジョン」展でひとつのピークに達したことが明らかになった。今年度の学部長特別研究は、同展に出品されたか、その前後に制作された「幻触」の主要メンバーの作品を大学ギャラリーに集めて、同展の雰囲気を可能なかぎり再現することを目的とした。また、「幻触」の機関誌、展覧会ポスター、「幻触」の精神的な支えともいえる故石子順造の著作などの関連資料もあわせて展示した。添付した「幻触一主な活動の記録」は、未確認の項目もあるが、「幻触」の動向に関する現時点での最も詳しい記録である。