湯浅農場池の硅藻フロラ
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概要
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湯浅農場池(面積7,600m^2,水深2m)は、元は水田への灌漑のための溜池であったが、最近ここでチカダイ(熱帯産淡水魚)を食糧資源として飼育することになった.著者はこの池の硅藻フロラについて研究を行い,24属83種類の硅藻を見出した.種類数の最も多い属はPinnularia(12種類)で、それに次ぐものはEunotia(8種類)とCymbella(8種類)である.農場池がPinnuulariaやEunotiaに属する硅藻を多産することは、この池が今まで貧栄養状態(泥炭池や高層湿原に見られるような)であったことを示すもので、今後チカダイの飼育によって、この池はかなり速やかに富栄養化し,その硅藻フロラはMelosira,Cyclotella,Fragilariaなどの浮游性硅藻の種類を増加し,次第に変化していくものと思われる.
- 近畿大学の論文
- 1981-03-15