作業分析をベースにした業務システム設計法
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概要
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研究ノート従来の業務システム開発では、「業務は業務担当者が一番良く知っている」との考え方に基づき、ヒヤリングによる問題抽出を重視してきた。しかし、今日、企業の業務は複雑化しており、業務担当者が業務の全体像を把握することは困難となっている。結果として、開発した業務システムが、業務担当者にも、システム開発者にも不満足な結果となることが多い。この問題を解決するため、要求定義の問題抽出工程に、作業分析手法であるIE を取り入れた「作業分析をベースにした業務システム設計法」の適用を提案する。適用方法の特徴は、IE 手法である工程分析、ワークサンプリング、MOST を利用して、業務全体を客観的に鳥瞰し、現場の作業実績情報と作業標準時間から業務の問題を抽出することにある。この方法は、(1)作業工程分析、(2)ワークサンプリングによる稼動分析、(3)作業時間の実測、(4)MOST による標準作業時間との差異分析の4 ステップから成り立っている。本手法を、実際にA 社物流センターで適用した。その結果、業務担当者自身もあまり意識していなかった出庫作業中の問題点を抽出できた。また、本手法では、改善効果が定量的に提示できるため経営側にも説得力ある業務システムの提案が可能である。また、業務担当者と問題意識を共有できるため、システム導入をスムーズに行える。
- 同志社大学の論文
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