乱数発生アルゴリズムの効率の比較
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概要
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スーパーコンピュータによる大規模モンテカルロシミュレーションでは、大量の乱数を消費すること、並列化のためのアルゴリズムが必要なこと、高い発生効率が求められることなどの理由で、乱数発生法としてLagged Fibonacci法が用いられることが多い。ところが近年、新しい乱数発生法としてMersenne Twister法が提案され、周期が長い上に数学的に非常に好ましい性質を持つ乱数として注目されている。この論文ではこれら新旧の長周期乱数発生アルゴリズムの効率、すなわち乱数発生の速度を測定し比較する。乱数の発生速度は、コンピュータの機種によって異なることはもちろん、オペレーティングシステムやコンパイラ、コンパイラオプションの選択、語長の異なるコンピュータヘの対応、アルゴリズムに含まれるパラメータの選択、コーディングの仕方など、実に様々な要因によって影響を受ける。そこでこの論文では、測定に先立って乱数の発生速度に影響するこれらの要因を一つ一つ検討し、大規模モンテカルロシミュレーションのような高速乱数発生を目指すハイパフォーマンスコンピューティングの立場から、すべての乱数発生法にできるだけ公平になるように諸条件を設定し、測定用のプログラムを用意した。測定の結果、Mersenne Twister法はLagged Fibonacci法と比較してかなり遅いという結論が得られた。
- 摂南大学の論文
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