戦後教育の目的(目標)・内容・方法 : 英語教育方法考察序
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿では,昭和22年の学習指導要領にいたる戦後教育の目的・内容・方法について明確な視点を示し先導的役割を果たしているのが,連合国軍最高指令部の日本に対する覚書,米国教育使節団報告書(昭和21年3月30日)及び新教育指針(昭和21年5月15日配布開始)であると捉え,その内容を吟味している。連合国軍最高指令部の日本に対する覚書については,(1)「日本教育制度ニ対スル管理政策」(昭和20年10月22日),(2)「国家神道,神社神道二対スル政府ノ保証,支援,保全,監督並二弘布ノ廃止二関スル件」(昭和20年12月15日),(3)「修身,日本歴史及ビ地理停止二関スル件)(昭和20年12月31日)を考察の対象とした。これら「覚書」,「米国教育使節団報告書」,及び「新教育指針」で諭じられていることがらを,試みに,次に示すように包括的に整理しschema化してみた。以上が,昭和22年の学習指導要領に至る「覚書」,「米国教育使節団報告書」,及び「新教育指針」に提示されていることがらにみる,日本の戦後教育の目的・内容・方法の図式化の試みである。提示されている基本的枠組の上に,昭和22年3月20日に学習指導要領が出され,順序は逆転しているが,昭和22年3月31日の教育基本法及び学校教育法と続き,学習指導要領について直接規定する昭和22年5月23日の学校教育法施行規則へとつながってゆくことになる。この枠組は,いわば,昭和22年学習指導要領にとって昭和24年以後の教育課程審議会答申的役割を果たしたともいえる。
- 盛岡大学の論文
- 1996-03-19
著者
関連論文
- 教育経営概念の成立過程
- 情報・知識社会の学校教育
- 学校組織の風土(ニ) : 学校組織の特性とその調整
- 学校の組織風土(一) : 学校経営概念再検討から教育経営概念へ
- 戦後教育の目的(目標)・内容・方法 : 英語教育方法考察序
- 健康な学校 : 学校組織の研究序
- 講義から授業へ : From Lecture to Teaching and Learning
- 校務分掌と学校の内部組織 : 学校の内部組織活性化への前提的契機