子どものための造形療法における治癒機序の考察
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概要
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この研究は子どもの造形療法における治癒機序の解明のために,解釈に重点を置かない場合の治療過程のモデルを提示することを目的として行った。解釈に重点を置く力動的造形療法におけるいくつかの治療機序についての考察を土台とし、解釈に重点をおかない場合の治療家庭のモデルを提示し、実際の不登校児への造形療法の試みを通して検証した。子ども自身が、自分の持つイメージの大きさと表現力のバランスをとろうとすることが、自我を再構築し、強めていくのを助ける。また逆に新しい自我がイメージや表現力を豊かにしていくのではないかと考えられる。ラポートを基盤とした造形療法への導入と、適切な、段階を追った造形的手法の展開が、解釈に重点を置かない造形療法における鍵となると考えられる。
- 新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部の論文
- 2003-03-10