文化移転における「ハイブリッド・モデル」 : 文化の受容と発展に関する諸学説への位置づけ
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概要
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従来の文化の受容と発展に関する諸学説を見ると,まず本来生物進化論においては,進化の方向についての良し悪しを問うていないが,これと並行した社会進化論では,西欧的な自文化中心主義の傾向が見られる。戦後こうした反省から人類学をはじめとする諸分野で文化相対主義的な研究が進み,また後進国から自国の発展を説明するモデルも出てきている。一方日本論を普遍的なモデルにしようという動きがあり,その中で近代日本の「和魂洋才」型の発展に注目したい。また経営学においても日本特殊論から普遍論への流れがあり,新しいコンセプトが求められている。こうした中で『ハイブリッド・キャピタリズム』は,日本論から普遍論への可能性を持つ議論であり,そこで論じられている文化の相互作用は1)基層文化,2)表層文化,3)形式文明の3層によるハイブリッド・モデルとして,従来からの議論を包括しつつ,新しい研究の方向性を示している。
- 慶應義塾大学の論文
- 1998-02-25
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