名古屋市水道と木曽川の水質(第2報)
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概要
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前報において名古屋市水道の60年にわたる拡充・発展のあとを振り返り,供給されてきた水道水の水質の推移を調べるとともにその水源である本曽川の水質がどのように変わってきたかを検討し,名古屋市の水道は200万市民の"いのちの水"を賄う大規模なものとなったが,木曽川の汚染が目立ってきており1日も早くその汚れを減ずることを切望して報告としたが,それ以後既に7年を経過したので再び同様な調査・研究を実施した.その結果,名古屋の水道は安定した給水が確保された"断水のない水道"になっているが,本曽川の汚染はまだまだ回復する様子もなく横這い状態で今日に至っていることが認められた.今や,名古屋の水道は量の確保を目指す「建設の時代」から質の充実を目指す「維持管理の時代」に入っているということができる.名古屋市は各関係機関の協力を得て,本曽川の水質の改着と安全確保に努めているが,木曽川の水が1日も早く汚れを減じて明治の頃の清流となり,安心しておいしく飲める名古屋の水道になることを再び切望するものである.稿を終わるに当たり,貴重な資料を提供して下さった名古屋市水道局配水部浄水課ならびに鍋屋上野浄水場のご厚情に厚く御礼申し上げ,なおまた,試料水採取に格別のご便宜をいただいた水資源開発公団愛知用水兼山管理所に深謝申し上げます.
- 名古屋女子大学の論文
- 1982-03-31
著者
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