染料の光退色 : キノフタロンの光退色におよぼす置換基の影響
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概要
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キノフタロン系染料の光退色におよぼすニトロ置換基の影響を溶液中で検討した.6'-および8'-ニトロ置換キノフタロン誘導体は,フタール酸無水物と6-および8-ニトロ2-メチルキノリン誘導体との縮合により合成した.6'-二トロキノフタロンの光退色はローズベンガルなどの一重項酸素増感剤の存在下で加速され,塩化ニッケルなどの一重項酸素クエンチャーの添加により抑制された.また8'-二トロキノフタロンの場合は、6' -二トロ体と同様,一重項酸素増感剤の添加で加速され,そのクエンチャーの添加により抑制されたが,さらに2,6-ジ-t-ブチルフェノールなどの酸化防止剤の添加によっても抑制された.この現象は6' -ニトロ置換体の光退色は自己増感性一重項酸素酸化の寄与が示唆され,8'-二トロ体の場合には一重項酸素酸化に加えて分子内酸化還元反応の寄与が示唆される.
- 名古屋女子大学の論文
- 1982-03-31
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