糸結びテストによる被服指導の研究事例について
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概要
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以上をまとめると1.年令による差,男女の差,専攻別差が比較的明確に現われた.2.同一高校において入試の成績差は糸結びの平均値にも現われた.即ち成績上位のクラスが糸結びの数値もよい.3.被服技能は練習を重ねることにより伸びを示し,体の筋肉や手指の運動に訴える作業効果の残留性が相当あることが認められた.そして必ずしも連日つとめて練習する必要性のないことや,教育上における実習の重要性の一端が伺えた.4.糸結びは誰にもできる簡単な作業であるが,結び目数0とか3目結んで全部とけたものもあり,これらは何れもクラスの劣等生であり,性格も気力に欠け消極的である.5.被服技能は指先の器用さだけでなく,初歩の段階では学業成績や性格・環境など関係因子のあることがわかったので,今後技能の特に劣っている児童生徒の伸びの可能性を見出し,能力の糸口発見の研究を進めたい.最後に本研究に対し終始御懇切な御指導を賜わりました奈良女子大学家政学部の花岡和昌教授,御助言を賜った島根教育大学教育学部の太田昌子助教授ならびに木研究に御協力下さいました方々に深甚の謝意を表します.
- 名古屋女子大学の論文
- 1977-03-15
著者
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