会計士業の従事者の限定 : 会計プロフェッションの発展 (笠井昭治教授退任記念号)
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概要
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笠井昭次教授退任記念号1930年の商務省はGoschen委員会に付託されたのは「会計プロフェッションの従事者を法によって設けられた登録簿に氏名が記載されている者に限ること」についての検討であった。登録制度はこれをもつプロフェッションも少なくはなかった。そうしたなか,会計士とて自ら登録制度を欲し,事実,この手の制度にかかわる法案をもって幾度も作成していた。会計士団体をして登録制度を求めるにいたらせたのは勢力争いであった。しかしながらまた,この制度をもつことが叶わなかったのはこれも勢力争いの所為であった。「会計プロフェッションの従事者を……限ること」については,そもそも何をもって会計士の仕事とするか,という難題があった。会計士業を定義しない儘,その従事者を限定することは凡そ無意味であった。この難題をもって解決しえない場合,残された途は特定の仕事についての限定であった。1930年現在の会社法は監査人に独立性のみをもって求めていた。しかしながら,Goschen委員会における論議から姑くのち,漸う法は会社の監査人をもって限定,まずは団体の限定をもってする限定であった。
- 慶應義塾大学の論文
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