少年犯罪問題へのナラティヴ・アプローチの試み : 「神戸の少年事件」を事例として
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概要
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本稿は,「ナラテイヴ・アプローチ」という研究スタイルをとって,「神戸の少年事件」(1) を読もうとする試みである。より具体的には,「現象としてのナラテイヴ」及び「方法としてのナラテイヴ」という二つの観点(2)から,「神戸の少年事件」にたいして,ナラテイヴな探究をおこなうことを目的とする。議論は,以下の三つの段階を踏んで展開される。[第一の段階]:前提的議論として,「ナラテイヴnarrative」という概念(装置)を導入するにあたっての留意点を確認する。ナラテイヴ概念使用の前提,文脈,研究スタイルについて略述する。[第二の段階]:「神戸の少年事件」をめぐってさまざまに語られてきた「ナラテイヴ」(「現象としてのナラテイヴ」)を検討する。特にマスメディアとの関係に留意しつつ, この「事件」の「語られ方」の諸相を明らかにする。[第三の段階]:「方法としてのナラテイヴ」という問題関心を根底におきつつ,ナラテイヴにかかわる行為者としての,書き手/語り手/作中人物/聴き手/読み手などのポジションから成る「ナラテイヴ・コミュニケーション」の問題として,この「事件」を読む(読みなおす).
- 宮崎大学の論文
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