本学学生の性格特性とエゴグラムの特徴 : 2年次学年末におけるCAS不安因子得点毎エゴグラム
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概要
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看護者の成熟性のエゴグラムの特徴は,「N型」から「への字型」へと変化し,看護学生のエゴグラムの特徴は,「N型」の傾向があると報告されている。前回報告した本学学生のエゴグラムの特徴は,「AC優位型」で子供の自我状態C主導であった。そこで今回,学生の性格特性の傾向を「不安因子」と,「不安因子」毎のエゴグラムをとらえることによって,教育上の示唆を得ることを目的とした。調査した結果以下のような示唆を得た。1,CAS不安得点の高不安群(7点と8〜10点)に多い性格特性は,C^<(-)>自我の弱さ,Q_4衝動による緊迫が3割を占め,Q_3^<(-)>自我統御力の欠除は2割を占めた。2,高不安群のエゴグラムの特徴は'考える私 : A'の自我状態の働きが弱く最低であった。低不安群では'ありのままの私 : FC'の自我状態が抑制され最低であった。3,低不安群のエゴグラムは「N型」で,高不安群のエゴグラムはFCとACが高い子供的なC主導の傾向であった。2年次全体のエゴグラムは「N型」であった。4,性格特性の不安得点毎のエゴグラムの心的エネルギーが高いのは,O罪悪感を除いて低不安群であった(O罪悪感だけは不安得点8〜10点の心的エネルギーが高い)。心的エネルギーが低かったのは,全ての性格特性の不安得点7点あった。
- 岩手看護短期大学の論文
- 1998-03-31
岩手看護短期大学 | 論文
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