運動負荷後QRS時間およびQT間隔の回復時間と心電図異常との関係
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概要
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マスター二階段試験実施時に同時記録していたホルター心電図のテープを用いて,ST下降や不整脈を有しなかった30例とST下降を有する23例について,心電図QRS時間およびQT間隔の回復時間の測定を行なった。さらに参考のため,明らかに健常な男子学生と協力者(ボランティア9名)についても同様にQRS時間およびQT間隔の回復時間を測定した。その結果,運動負荷後の心電図のQRS時間の回復時間は,ST正常群では,平均24.6±9.3sec.,ST下降群では,平均45.0±14,Osec.,ST下降+不整脈群では平均71.4±40.6sec.であり,ST正常群に比べ,ST下降群,ST下降+不整脈群の順に延長していた。運動負荷後の心電図のQT間隔の回復時間はST正常群は,平均184.9±77.1sec.,ST下降群では,平均384±183sec.,ST下降+不整脈群では平均518±195sec.,ST正常群に比べ,ST下降群,ST下降+不整脈群の順に延長していた。QRS時間の回復時間・QT間隔の回復時間はともにST下降+不整脈群で特に著明であった。また,自覚症状・心電図異常のない健常なボランティア群に比べ,必要があって,マスター二階段試験を実施していた例ではST正常群でもQRS時間,QT間隔の回復時間は共に延長していた。
- 岩手看護短期大学の論文
- 1995-08-31
岩手看護短期大学 | 論文
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