高級志向ホテルのマーケティング・トレンド : その効果的な戦略をめぐって
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概要
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本論の目的は, 米国の高級志向のホテルがそのターゲットに則した独自のマーケティングを展開する場合に, どのような種類の情報を優先的に入手する必要があり, それを如何に効果的に綜合していくかの方途を探ることにある。ここでは特にカリフォルニア州サンフランシスコ市内にある15件程の"Aクラス"ホテルのうち6件を選び, 各ホテルの経営戦略の事例研究と6件相互の比較をおこなう。効果的な戦略をたてるための最も基礎的な情報は, (1)客室占有率予測, (2)競合関係にある他社の"手持ち札"のより詳細な定義, (3)近年の人口動態と国レベルでの経済動向の3タイプである。特に(3)は"Aクラス"ホテルの最利用層とされる, 25歳から44歳の"共稼ぎ家族"(特にDINKS)の実態を把握し, マーケットの潜在性を予測する上で重要なポイントになる。この最利用層は彼らの自宅での生活環境のルーティンをそのままホテルでの短期的居住性とサーヴィスの中にも求める傾向がある。例えば, その生活環境には浴室のシャンプーのブランドからエクササイズ・ルームのセッティングの仕方までが含まれている。
- 北海道東海大学の論文