時宗から蓮如上人へ : 集合行動論の適用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
真宗中興法主,蓮如は山門の圧迫を避けて,越前の吉崎へ進出して,これより本願寺教団は大発展を遂げた。古代から中世へ,日本の封建社会の形成の時期にあたって,特に農村において広範な農民の意識の変化が起っていたことの影響を見逃がすわけにはゆかないのである。蓮如の信仰,その布教態度が適切であったからであるが,時宗の側の事情も重要な関連性をもっている。それで,集合行動論を歴史的レベルにおいて,適用することによって,時宗から蓮如以後の本願寺教団の発展を説明しようとする試みが,本論文の主要テーマである。
- 1989-05-15