モルタルのAEと応力拡大係数との関係に関する研究 (II)

概要

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実験上の課題であった, 供試体の品質管理に関してはV型切り欠き供試体を作製することにより, かなり向上した。この結果得られたデータのばらつきは小さくなったが, 今後は試験数を増して, より精度の高い結果を得ることが必要であろう。本研究においては, 破壊靱性を算定する際の弾性係数のとり方に問題を残しており, AE累積曲線上の変曲点B′に対応する弾性係数を用いるなど詳細な検討を行う予定である。又, 破壊靱性を評価する点としてAE波のパワスペクトルとの対応や, エネルギー解放率との対応関係の詳細な検討が必要であろう。破壊靱性は切り欠き角度が一定ならば, 深さに関係なくほぼ一定の値を示し, 切り欠き深さが一定ならば角度が大きくなるに伴って多少大きくなる。破壊靱性時のき裂長さは切り欠き角度より深さの影響をうける。(図9∿10)今後は破壊靱性評価点の決定についてAE波の特性の利用について更に実験的検討を進める予定である。最後に本研究に協力された林茂樹, 松英紀の両名に感謝の意を表する。
神戸大学の論文