養護教諭養成の短期大学に於ける「心の看護学」への教育
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概要
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養護教諭養成課程における看護学の学習は看護婦養成のそれとはおのずから異なるものがある。高知学園短期大学で関連科目との連携により,実施した看護学の実践報告である。看護技術に関するものは臨床看護実習などとともに看護学IIで学習させ,看護学I,看護学IIIでは看護の本質である「看護の心」の問題を取り上げるようにした。学生に「看護の心」を持たすために,講義ではなく,実際に学生に活動させることを意図した。指定図書を読ませ,そこから問題点を発見させ,さらに参考文献を読み,必要なら新たに調査もさせる.学生自らが体得したものをレポートとして発表する。レポート作成や発表の技術的なことは,看護学以外の科目である,「医療文書」作成や「教育媒体の研究」において学ぶ。このような一連の学習を通じて養護教諭養成を柱とした保健専攻学生としての自覚と,生涯学習への道を踏み出させることである。このような意図のもとに授業を構成し,実施した結果,予想以上の効果をあげることが出来たので,学生の感想を含めて結果を報告した。はじめに社会変化・医療改革の激変の中,コ・メディカルを担う短期大学教育にも変革が求められる。特に看護領域の専門職として,養護教諭を養成する高知学園短期大学の保健専攻では,専門教科の一つである看護学の学習目標にも根本的な変化が求められる。養護教諭養成における看護学の役割を単に救急法の手技取得に終わらせず,看護の本質である心の問題に踏み込まねばならない。いかにすれば看護の精神を豊かに保持した学生を養成できるか。さらに,看護学を必修の保健・医療に関する学問として位置付け,保健専攻の専門教育のコアとするための先導的教育実践を意図した。看護学を3分し,看護の基礎概念の把握,救急法を中心とした手技,最後に保健看護関連の諸問題を学習者自身が,体験,実験,考察することで,まとまりのあるレポートの作成とその発表で完結させる。看護の基礎概念を把握し「看護の心」の養成をめざし,関連図書の通読から,自ら看護について考えさせることに重点をおいた。学生の自発的学習を促す為に座学からの脱却に努めた。以上の観点を効果あらしめるために,関連教科と連携を持ち,総括的教育や生涯教育への橋渡し的役割にもなるように保健・医療に関する知的生産が可能であり,生涯学習の基盤の養成を意図した。レポートの作成とコンピュータを駆使した効果のある成果の発表で完結させる方法を採った。以下は私の教育実践活動から生まれたものであり,教育的意図とその具体的方法,成果の一部を報告する。
- 高知学園短期大学の論文
- 2000-01-15
著者
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