In vivoにおける破骨細胞F-アクチン帯の形態及びそのカルシトニン(CT)と副甲状腺ホルモン(PTH)による影響
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概要
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破骨細胞のF-アクチン帯の分布を明らかにするため, 生後1日・3日・7日及び10日ラット頭頂骨の非脱灰全載標本及び脱灰薄切標本を用いて検討し以下の結果を得た。1.FITC標識ファロイジソ染色の全載標本で破骨細胞のF-アクチンはリング状とアーチ状またはライン状の帯として認められた。これらのRアクチン帯は生後7日のラット頭頂骨で最も典型的に観察され, リング状F-アクチン帯は82.8%, アーチ状またはライン状F一アクチン帯は17.2%の比率を示した。2.ファロイジンとモノクローナル抗体ED1との二重染色全載標本によりF-アクチン帯が破骨細胞に由来することが確認された。3.生後7日ラットの実験でF一アクチン帯はCT投与によりリング状からアーチ状またはライン状を経由して投与後1時間でほぼ消失し, さらに投与後6時間で投与前の形態に回復した。PTH投与ではリング状F-アクチン帯を示す破骨細胞の増加が示唆されたが, その増加は著明ではなく個々のリング状F-アクチン帯のファロイジンに対する反応性増強が認められた。これらの結果からリング状F-アクチン帯は高い骨吸収活性を, またアーチ状またはライン状F-アクチン帯は低い骨吸収活性を示すものと考えられた。4.頭頂骨全載標本の観察は, in vivoにおける破骨細胞の機能状態を反映し種々の骨吸収調節因子の効果検討などに有用であると考えられた。
- 東北大学の論文
- 1993-06-30
著者
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