Chin cupによって改善した骨格性反対咬合顎態の術後の安定性に関する頭部X線規格写真分析による検討
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概要
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整形力によって改善された骨格性反対咬合の顎態が治療後にどのような変化を示すかを知る目的で, chincupによって治療を行った症例群の骨格系, 歯系の計測を頭部X線規格写真上で行い, 治療後の年間変化量を求めた。これらの変化量を同一年令層の骨格性反対咬合非治療群および同一症例群の治療前の成長変化量と比較することによって, 次のような結果を得た。1.下顎骨の大きさに関しては, 治療後の変化と成長変化の間に差は認められない。2.下顎骨の僅かな前方への後戻り変位が治療後に認められたが, これは治療後1年間に限っての変化であり, 2年目では存在しなかった。以上のことから, 治療後にみられる後戻り変化は下顎骨の僅かな前方変位に限定されており, 整形力は下顎骨の大きさに関する治療後の成長には影響をもたらさないことがわかった。
- 東北大学の論文
- 1982-06-30
著者
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