<原著>母乳中のオボムコイドおよびオボアルブミン量 : 母親のアレルギー既往歴および乳児の湿疹に関して【看護学】

概要

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100人の母親から得られた乳清中のOMおよびOA量を測定するとともに,彼女らのアレルギー既往歴や卵摂取状況との関連を検討して以下の結果を得た。1.家兎を免疫して抗OM血清を調製し,これを用いたELISA inhibition法にて,100検体の乳清中OM量を測定した。OM量は27〜684.7ng/ml(Avg±SD;241.2±115.4ng/ml)であった。2.市販品抗OA IgGを用い,同様にELISA inhibition法にて乳清中のOA量を測定した。OA量は52〜156ng/ml(Avg±SD;101.9±22.1ng/ml)であった。3.『アレルギー既往あり』の母親の乳清中OM量は,『アレルギー既往なし』に比較して高値を示した。4.卵摂取時刻別OM量においては,『当日昼摂取』および『前日またはそれ以前に摂取』,『摂取なし』群の母乳に比較して,『当日朝摂取』群の乳清に高値が示された。5.湿疹がみられる乳児をもつ母親の乳清中OM量は,湿疹がみられない乳児をもつ母親のそれに比較して高値が示された。6.乳清中OA量においては,母親のアレルギー既往歴の有無および卵摂取時刻による差はほとんどみられなかった。
1997-03-15