<原著>老人の終末期医療におけるクリニカル・エシックス(1)
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概要
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現代医療技術の発展がもたらした倫理的問題は,多岐にわたり,老人の終末期医療の分野にまで及んでいる。例えば,家族の「最善のことをしてあげたい」という生への執着は,積極的な医療の介入を求め,その結果,当人のQOLが失われてしまうのである。患者は病状ゆえ自らはどうすることもできず,周囲の判断に委ねなければならない。ターミナルケアにかかわる家族や医師,看護婦は,人生のかけがえのない最後のステージである終末期を厳粛に受けとめ,倫理的判断にもとずく終末期医療の提供が必要である。
- 足利短期大学の論文
- 1995-04-01