桑新系統 「R1」 の冬期における生育特性(農学部附属熱帯農学研究施設)
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概要
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桑新系統「R1」は, 土質が悪い上に肥培管理が必ずしも十分でなくて, 気温が20℃以下に下がる冬期(12月-2月)を経過する場合でも, その交雑親木の両品種よりも生長が旺盛であった。さらにR1は季節風の強い冬期を越した時期でもシマグワに似て新葉に混じって古い葉を付着している。赤渋病のり病性はどの桑品種も一般に新葉が最もかかり易いようであるが, R1は冬期でもかかり易い新葉が存在するためシマグワに比較して被害が顕著に見られることがある。以上の結果, R1は冬期でも良く生長し, 季節風の強い時期でもシマグワに似て落葉が少ないので, 八重山における冬期の飼育にも供用出来て, 周年飼育の目的に合う桑品種と言えるであろう。ただ, 冬期に生長することは, 赤渋病にり病し易い状態にある訳で十分に注意することが必要であろう。
- 琉球大学の論文
- 1988-12-05