平安朝文学の諸問題 (1) : 「宇津保物語」をどう読むか
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概要
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「宇津保物語」は, あまたの平安文学作品の中でも特異な物語である。仏陀の予言に導かれ, 俊蔭一家が音楽の才によって栄えるという主題に基づく作品, と説明されている。今日伝えられている写本は二十巻から成っているけれども,巻の順序に錯簡が多く, 記事の内容にも矛盾する個所が現われて混乱をきたしている。本稿は, 形態上のさまざまな不備・不整合に言及するのではなく, それらを内包したままの本文に基づいて吟味し, 通説となっている作品評価について, また, この物語の享受の問題について再考を試みるものである。
- 弓削商船高等専門学校の論文
- 1992-02-28
著者
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