地域教材を取り入れた総合学習の実践について
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概要
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本校では, ここ数年, 地域素材を教材とした学習活動とそれによって育まれる生徒の力について研究を進めてきた。これらの研究は, 生徒一人ひとりがいきいきと活動できるような生活基盤を設定し, 体験的でかつ個を生かした授業や活動場面を展開したならば, 生徒は主体性を持って学習活動に取り組むことができるようになるだろうという研究仮説のもとに進められ, こういった学習活動を展開していく上では, 地域素材を教材化していくのが最も有効であろうと考えたからである。地域素材とは, 生徒が生活の基盤としている社会や風土, 環境, 施設, 人などを指した言葉であるが, ここでは広義の意味で生徒の生活環境全体ととらえていきたい。その上で, 生徒の生活環境から, 学習材料を探し教材化することによって, 学習した内容が自分たちの生活に直接結びつくものであることに気づかせ, 学習した内容を生活に生かしていこうという精神を育んでいきたい。また, 教科の面から考えると, 地域素材を教材とした場合, 学習活動の中に複数の教科に関わる要素が含まれることが多い。従って単一の教科にしぼった取り組みとするのではなく, 学習活動の中に含まれる要素を分析して, それぞれの教科に当てはめ, それに関わる内容をおさえた上で, 指導するように心がけた。
- 北海道教育大学の論文