脱毛促進剤に関する研究 (第一報) : 硫酸ヂメチラミン脱毛法に就いて
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
硫酸ヂメチラミン添加石灰液の性質を検べた結果はpH価, アルカリ度, 石灰の溶解度等の関係に於て中性塩添加の場合とはかなり異る傾向を示す事を認めた。硫酸ヂメチラミン添加濃度を変化させて脱毛試験を行つた結果は 1) 添加濃度の増加と共に脱毛時間は著しく短縮するし脱毛状態は良好であつた。2) swellingその他の条件を検討した結果plumping等皮に悪影響を及ぼす素因は見られなかつた。3) 脱毛処理中溶出する各種の皮蛋白は添加濃度とは逆に溶出量を減じ, 脱毛生皮の石灰漬に依るコラーゲンの溶出量も同様減少した。特にコラーゲン蛋白が, 分離定量の結果, 硫酸ヂメチラミン添加量の増加とは逆に, 溶出量を減少する事実は, 脱毛促進剤として硫酸ヂメチラミンが条件に叶うものと認めた。4) 添加濃度は生皮重量に対し0.6%∿1.0%を以て適度と認めた。
- 神戸大学の論文
著者
関連論文
- 可溶成分の簡易測定法について
- シーナットタンニンの鞣皮性について
- クロム革の熱収縮と熱溶性について
- 木醋液の鞣製化学的研究 (第1報) : 木醋蒸留液の鞣皮性について
- 脱毛促進剤に関する研究 (第II報) : ハイドロサルファイト脱毛法に就いて
- 脱毛促進剤に関する研究 (第一報) : 硫酸ヂメチラミン脱毛法に就いて
- 木醋液の鞣製化学的研究-1-