第21次越冬隊員の咽頭正常細菌叢と体液性免疫グロブリン抗体の推移について
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概要
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環境的に汚染度の高い日本国内と, 汚染度の少ないと思われる南極において, 同一個体が生活を続けた場合の咽頭の正常細菌叢, および体液性免疫グロブリン抗体の変動を検討する目的で本実験を行った。方法として出発前に隊員より咽頭分泌物を採取し細菌培養を行い対照とし, 現地では季節の変わり目などに数回, さらに帰国後3ヵ月を経て同様に検索した。また血清を採取して, 免疫グロブリンIgG, IgA, IgMについても測定した。その結果は, 以下のとおりである。1) 現地で3ヵ月位の生活では, 咽頭部の正常細菌叢にあまり変動はみられない。2) 現地における冬季には, 病原菌を検出するものが増加していた。3) みずほ基地での生活者は, 4名中3名が正常細菌叢のバランスを保っていた。4) 現地の夏季には病原菌の検出率も高い。5) 帰国後の検索では病原菌が多数認められる。6) 体液性免疫グロブリンでは, IgAが増加していた。
- 国立極地研究所の論文
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