第21次南極地域観測隊夏隊(1979-1980)報告
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
第21次南極地域観測隊の夏期行動の概要を述べる。砕氷艦「ふじ」は約500トンの物資とヘリコプター3機, セスナ・ピラタスポーターの2機を積んで, 1979年11月21日東京港を出帆した。観測隊長木崎以下43名, うち川口越冬隊長以下越冬隊33名である。加うるに, ノルエー極地研究所の太田昌秀博士が交換科学者として参加した。1979年12月12日フリマントル出港, 昭和基地西北西21マイルの氷縁に達したのは12月31日であった。それからヘリコプター輸送が開始され, 翌年2月9日に終了した。その間建設が行われ, とくに夏期隊員宿舎と60klタンクが完成した。2月1日第21次越冬隊が成立した。艦上の定常観測はおおむね例年通りであったが, 氷海や海氷中の微細藻類の研究も行われた。また, やまと山脈やプリンスオラフ海岸の地学調査や測地作業も実施した。また, みずほ基地への人員交替や物資の輸送も行った。1月28日「ふじ」乗組員が事故で重傷を負ったため, 緊急に反転北上することになり, 2月9日ケープタウンに向かって出発した。その途中, マラジョージナヤ基地に立寄り, アメリカ海軍が空輸してくれた酸素ボンベを受領し, ケープタウンには2月21日入港した。患者を下し, ポートルイス, シンガポールを経て1980年4月19日東京港に帰着した。
- 国立極地研究所の論文
著者
関連論文
- 南極,ハムナ氷瀑およびホノールブルッガ氷河における構造氷河学の研究
- 第21次南極地域観測隊夏隊(1979-1980)報告
- 「九州西縁構造帯」とその意義
- 南極東オングル島の構造地質および岩石 第1部 構造地質
- III やまと山脈地質調査報告(予報)(第4次越冬隊やまと山脈調査旅行報告(予報))
- 琉球弧の形成(第十七回土質工学研究発表会)
- 八重山変成岩類の地質構造
- ネパール・ヒマラヤの地殻変動