おきあみ類の群集団 (Swarm) について

概要

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海洋のおきあみ類は, 密な群集団を形成する。Euphausia superba, E. pacificaやThysanoessa属の数種が形成する群集団は極海において海の表層にしばしば出現し, 目視により観察される。群集団の種構成は単純で, 南極海域で, 1972/73年度に調査された317の群集団のうちE. superbaとThysanoessa macruraの混合群集団が5例のみ認められ, 他はE. superbaのみからなっていた。Euphausia superbaの円形の群集団の径は平均30m程度であり, 数百m以上に達するものも出現した。おきあみ群集団の生物量は時として30kg/m^3に達することがあるが100g/m^3∿200g/m^3の範囲のものが多い。より小型の個体は単位水量当たりの個体数が増大するが, 単位水量当たりの生物量は大型の個体により形成される群集団の生物量よりも小さい。また, この論文において一般におきあみ群(aggregation)と呼ばれる種々の性状の群に対する英語名に対応する日本語名を提案した。
国立極地研究所の論文