非一様電磁波の負誘電率媒質中への透過現象 : 第1部TM波
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概要
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プラズマ物理および電波伝ばんの領域における現象として,一様平面電磁波は負誘電率媒質中では減衰項のみからなるゆえに伝ぱせず,また,正誘電率媒質からの一様平面入射波は全部反射すると説明されている.上記の説明はもちろん正しい.本論文は,非一様電磁波は,その非一様度が大きければ,負誘電率媒質中でも伝ぱ項を持ち,また,正誘電率媒質中から入射した時は,その透過率が大きくなり,100%にもなりうることを証明したものである.非一様とは,電磁波の進行方向に垂直な方向で振幅が非一様という意味である.非一様波にはExp(αz)のdependenceがあり,無限遠で界が無限大となり,無限大のエネルギーを持つこととなるので,Maxwellの方程式をみたしても,無限遠まで考える時は,実在するものではない.したがって,この理論の適用範囲を考えねばならぬが,次の3例をあげた.(1)無限領域の平面波を金属板で仕切るように,リアクタンスsheetでこの非一様波を仕切り,無限大が起るべきところには電磁波がないようにする,(2)大きな平面的波源よりの非一様波は,それより1けた程度小さい立体領域では,近似的に,無限大波源よりの波と等しいと見なしうるゆえに,その領域内で適用する.(3)有限の大きさの波源よりの波は,一様波のほかに,非一様波が必ず連続的合成の形で含まれている.ここに,この現象を適用し,計算を工夫し,有効な物理的解釈を加える.
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