<報告>小児看護実習において患者の死を体験した学生の事例検討 : AguileraとMessickの問題解決モデルを用いた分析より
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概要
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小児看護実習の臨床指導を行う中で,学生の受け持ち患者が死の転帰をとった。その後学生は肉親の死に直面したことで危機に陥った。本事例について学生がたどった経過を知ることを目的にAguileraとMessickの問題解決モデルを用いて分析を行い臨床実習指導の視点から考察した。学生にとって患者の死が充分予測された出来事でなかったことはストレスを増大させる要因であったが,指導者や看護婦の社会的支持の中で学生は患者の死を客観的にとらえていく過程を踏んでいったと考える。しかし,実習体験はその後も学生に無力感を抱かせ,人間の生死について過敏に反応する傾向か認められた。それらは学生が肉親の死によって危機に陥った過程に影響していたことが推察された。患者の死に出合った学生への臨床指導者の対応としては学生がサポートされているという雰囲気を感じながら客観的な認知ができるよう環境を整えていくこと等が大切であると考える。
- 千葉大学の論文
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