<論説>進路指導講座とインターンシップ制度について
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概要
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社会科学の目的は,人間の言動を研究し,人間の作り出す組織と制度の役割を解明し,組織の中で生きる人間の生きがいとそれを実現するための組織改革と制度変革の手段を発見することにある。換言すれば,人間生活の基本的なベースとなる組織と制度の本質と機能を研究し,組織と制度を人間生活に役立つものに変革していくための体系的知識が社会科学といえよう。そうした目的の実現に向けて,社会科学系大学においては,講座のカリキュラム,教育方式,教員の教育に対する心構えに関する早急な再点検が求められている。わが国文部科学省の推奨する大学自体による自己点検,自己評価も,社会科学系学部教育の意義と役割を明確にすることにより,その成果に格段の向上を期待することが出来る。社会科学教育の第一歩は,学生の入学時に,社会の仕組みを確認し,学校という一つの組織における学生の役割と生活目標を提示し,効率的な勉学方法を提示する進路オリエンテーションの実施である。そうした一般的な進路指導に加えて,学生に対する個別の教育相談の拡充も求められている。学生が自分の適性と適職を発見し,適職に従事出来るような進路を提示し,そのための心構えを教え,職業に必要とされる知識と技能の養成に向けたサポートが大学の基本的な役割である。インターンシップは,進路指導を徹底して効果を挙げるための一つの手段にすぎない。本稿では,社会科学系学部における進路指導の役割を提示し,目標達成に向けた筆者の体験と見解を紹介する。そこでは,進路指導の一環としてのオープン・インターンシップの意義が強調され,千葉商科大学就職部委員会において推進している大企業を中心とする企業派遣方式とそのための専任教員をはじめとする関係者の努力と成果が紹介される。
- 2002-12-31
著者
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