<研究ノート>異文化理解と英語教育 : 学生,教師,教材の一側面
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概要
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異文化の重要性は今更,指摘するまでもないが,現在の英語教育界で充分教えられているだろうか。特に,三つの面を取り上げ,調査した。第一は,学生の理解状態。第2は教師と教科書。第三は教材分類状況である。第一点については,過去10年間の調査事項の中から,「神父,司祭,牧師」の区別調査結果を扱う。結果は正答3.7%,部分正答を含めて約20%である。日本人は割り合いに宗教的事柄に良く言えば寛大で,悪く言えば無神経である。この態度には改善の余地があろう。指導が大切である。第二点は大学関係の教師が英語の授業で利用する教科書の扱う内容に焦点を当てた。JACETの調査によると,文化面を扱う教科書を70%以上の教師が利用していた。予想外に高い数字で,喜ばしい傾向である。第三は,英語の教科書を扱う出版社で,『異文化理解・国際理解』の見出しを置いているかを調べたが,まだ独立した位置を与えられていなかった。しかし,将来は,一つのジャンルになるのではないか。英語をマスターするためには異文化理解の深化は,不可欠であるが,困難でもある。諦めずに学習者も教授者も努力を続けることが大切。何故なら,言語そのものが文化であるからである。
- 1994-03-31
著者
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