<論文>高校生のストレスに関する研究(2)
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概要
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本研究は,現代高校生のストレスの実態把握とその改善のための教育相談的援助の視点を得ることを目的としている。調査・分析の対象は東京都多摩地区の公立高等学校普通課程の生徒202名で,分析の内容は,(a)個人的環境および心理的要因とストレスとの関係,(b)ストレス因子の性別による差異,(c)ストレス因子の学年による差異についてである。(a)では,高校生のストレスは環境的要因においては学校への満足度と関係があり,心理的要因においては性格に対する自己概念や自己評価と関係があるということが明らかになった。(b)では,ストレス規定因子のうちの「自己過敏性」が女子生徒に強く現れ,(c)では,学年とストレスの関連はほとんど無関係であるということが明らかになった。以上を踏まえ導き出した教育相談的援助の視点は,集団への教育・開発的援助の視点であり,具体的には社会的スキルの育成やアイデンティティの確立を目的としたグループワークやグループ・エンカウンターの積極的な活用である。
著者
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松本 恒之
東洋大学文学部・児童相談室
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岡戸 順一
東京都立墨田工業高等学校・東洋大学児童相談室
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関 真利子
東洋大学学生相談室・児童相談室
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関 真利子/岡戸
東洋大学学生相談室・児童相談室/東京都立墨田工業高等学校・東洋大学児童相談室/東洋大学文学部・児童相談室
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