呼吸器系がんと喫煙本数に関する研究
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概要
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本研究は,厚生労働省のがん死亡統計とJTのタバコ消費統計の資料を用いて,戦後の呼吸器系がんとタバコの消費本数との統計的な比較を行い,以下に示す知見を得た。肺・気管・気管支のがんの死亡はタバコの販売本数,一人当たりの喫煙本数と同様の累乗関数的な増加をしている。口腔・咽頭がんはタバコの販売本数,一人当たりの喫煙本数と同様の累乗関数的な増加ではなく,二次開数的な増加をしている。喉頭がんはタバコの販売本数,一人当たりの喫煙本数と同様の累乗関数的な増加ではなく,男性ではほぼ横ばいの推移を示し,女性では死亡数・死亡率ともに減少傾向を示す。喉頭がん以外の呼吸器系がんはタバコの販売本数,一人当たりの喫煙本数が増加すると,20年から30年のブランクを生じ増加していることが分かった。以上,今回の結果から,タバコの消費本数に伴って呼吸器系がんの増加傾向があるならば,一人当たりの喫煙本数が減少していることを考えれば,今後減少していくことが予想される。従って,子供のうちからタバコの危険性を教育し,簡単にタバコに手を出させないような環境を作っていくことが大切であると考える。
- 2003-03-31
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