<学位論文>画像処理による水稲の葉色測定に関する研究

概要

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本研究では,水田において水稲の葉色を測定することができる画像処理システムを開発し,その性能試験を行った。まず,水稲の葉身1枚ごとについて葉緑素計で測定を行い,その葉身のデジタル画像の濃度値との関係を調べた。実験の結果,葉身に含まれる葉緑素量は,それぞれRed濃度値,Green濃度値そして輝度値Yと相関があることがわかった。この測定システムを実際の水田において使用するためには,水田の画像の中から水稲とそれ以外のものを自動識別することが必要であった。このためにニューラルネットワークを応用した画像処理ソフトウェアを開発した。そして開発したソフトウェアを使用して,水稲群落の葉緑素計測定値と水稲群落のデジタル画像のRGB濃度値との関係を調べ,重回帰式を求めた。関発した測定システムを実際の水田において使用した結果,測定精度については葉緑素計には劣るが葉色カラースケール以上の結果が得られた。また,測定に要する時間については葉緑素計に比べて大幅に短縮することができた。
1997-12-15