<原著>診療所における受診者の顕在的,潜在的質問
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概要
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一有床診療所の受診者222名を対象に,医師に対する診察中の質問(顕在的質問)と診察に同席した研究者に対する診察後の質問(潜在的質問)について,実態調査を行った。その結果,(1)顕在的,潜在的質問ともに「病気」と「薬物」に関するものが多かったが,促されると生活行動に関する質問が増え,その内容は多岐に渡る。(2)限られた時間内になされた顕在的質問には肯否を求める"yes-no question"が多く,時間的余裕のある潜在的質問には情報の確認を求める"tag question"が多い。(3)顕在的質問がなくても受診者の中には思い迷っている「疑い」があり,それを質問のかたちで表出できるような援助が必要である。(4)受診者の質問は,看護婦にとっては受診者が抱える問題の核心を知る上で重要な手がかりとなり,受診者にとっては自己管理をするための学習の入り口になる。
著者
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