セルフ・エフィカシーとストレスコーピングおよびストレス反応の関連性の検討
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概要
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本研究の目的は心理的ストレスの個人的要因のひとつとして一般性セルフ・エフィカシーを取り上げ, ストレスコーピングおよび心理的ストレス反応との関連性を検討するものである。大学生513名(男性231名, 女性282名)を対象として一般性セルフ・エフイカシー(行動の積極性, 失敗に対する不安, 能力の社会的位置づけ), コーピング(問題からの逃避, 情動表出(カタルシス), 情報収集による計画立案, 肯定的解釈, 回避的思考), およびストレス反応(抑うつ・不安, 不機嫌・怒り, 無気力)に関する質問紙調査を実施した。まず, 重回帰分析を行ったところ, セルフ・エフィカシーはストレスのプロセスに大きな影響を及ぼしていることが明らかになった。また, セルフ・エフィカシーやストレスコーピングは一様にストレス反応に影響を及ぼしているのではなく, その種類や強さは異なるということが示された。次に判別分析を行ったところ, 一般性セルフ・エフィカシーとコーピングは, ストレス反応の高群低群の判別に有効であった。これらの結果から, 今後ストレス反応のパターンに合わせた, 一般性セルフ・エフィカシーやストレスコーピングヘの介入プログラムが望まれる。
- 聖徳大学の論文
- 2001-03-27
著者
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