<短報>経口避妊薬服用に伴う心理的変化について
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概要
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本研究の目的は,経口避妊薬(以下ピル)により避妊を実行している女性が,ピル以前の避妊法と比較して,どのような心理的変化を経験しているかを明らかにすることである。ピル服用中の女性を対象にアンケート調査を実施し,ピル以外の避妊法を用いていた時期と現在との,パートナーとの関係性,自己認識,避妊法そのものに対する認識にどのような相違があるかを評価した。その結果,26名のピル服用者から回答が得られ,パートナーとの関係や自己認識に関する変化よりも,避妊法そのものに関する変化が強く現れる可能性が示唆された。その内容は,避妊効果の確実性を認識し,方法自体の簡単さや,性感やムードを損なわない方法であると評価する一方,経済的な負担や副作用への不安,胎児への影響の不安もぬぐい去ってはいないというものであった。
- 山口県立大学の論文
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