<原著>不妊の自己像を獲得し,統制する過程の進行状況に関する研究
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概要
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日本では約10%の夫婦が不妊症で悩んでいる。本研究はOlshansky, FF.が提唱する9段階に分かれた「不妊である自己像を獲得し統制する作業」を基盤とし, 日本の不妊患者がどのように不妊である自己像を獲得し統制していくのかを明らかにすることを目的とした。不妊治療により妊娠することができた対象者3名への半構成的面接により, 前述の「作業」との一致点・相違点について分析を行った結果, 以下のことがわかった。1)不妊の自己像の獲得と統制の作業の過程は, Olshanskyが示す「作業」とは完全な一致はみられなかった。2)「正式でない生殖の作業」は欠落するか, あるいは時期がずれていた。3)各段階での行為の有無, 意味は対象者によってさまざまであった。
- 山口県立大学の論文
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